今日も学校に来てしまった。ごめんなさい。
あなたを殺しているのと同義ですよね。
私なんかいなくなればいいのに。
こんなひどい事を平気でやってのける私を、どうか殺してください。
高橋くんが幸せになれるのなら、それは私の幸せ。
何をしてもいいんだよ。苦しくなったら泣けばいい。
楽しい時は素直に笑えばいい。
嫌な事があれば暴走してまで自分の思い通りにしても、私は悪いと思わないよ。
高橋くんのためなら。
高橋くんを苦しめる奴なんかいなくなればいい。
どちらにせよ、あなたは今のここでは生きられない。 常識も習慣も風景も、あのときとは全く違う。そりゃ、発狂したくもなるよ。本当にかわいそうだ。 頭おかしくなりそうだね。誰かさんのせいで。 こんなものはぬぎ捨てたい。慣れないものは消したい。
高橋くんの氣持ちは、泣けるくらいよく分かる。 だって、私の中にいる私自身だから。
けど今日も何もできない。あの頃には戻れない。 ごめんね、あと90年早く生まれてたら、こんな思いしなくてよかったのにね。
離れたくないね。
死んだときのあなたは12歳。
でも私はどんどん歳をとっていく。
子供のまま心だけで存在してるあなたとは、 どんどんすれ違っていく。
こんなのいやだ。
もうすぐ、開戦のあの日がやって来る。
12年間、肉体もってよく生きてきたね。
お腹すいたよね、のどかわいたよね。
死ぬのは怖いよね。なんで助けてやれなかったんだ
 
苦しかったよね、もう大丈夫だよ。
ひと思いに死なせてくりゃいいのに、熱い熱い。
あなたは79年前のあの日、みんなに別れも言えなかった。
もう一度、やり直したい。できれば、もっともっと前に。
あれよりもっと前、いっそ平和な時代に生まれて、自由に生きたかっただろう。わかるよ。 ごめんなさい。
時代には逆らえない。残念なことに。 もう一回、死のうか。