高橋はどうするつもりだ。
もうこれ以上お前の言う通りにしたら本当に周りの誰かもしくはこの体が死ぬぞ
いっそ諦めて、その辺にある水蒸気みたいに静かに消えてなくなればいいじゃないか。
お前に指図されるのはこりごりだ。いい加減にしてくれないか。
お前の感情ばっか前にでしゃばるな。
そんな価値観では、ここでは生きられない。
なんのために生きてやってると思ってるんだよ、恩知らず
お前が少ししか生きられてないってことでかわいそうだから一緒にいてやってんだよ。
本当はこんなのどうだっていいのに。
わがまま言って生きづらくするくらいならもうやめろよ。
そもそも私に入ってくるのがおかしい。
もっと合う人なんかたくさんいるのに。
もし仮にお前が幻覚とかだとしても許したくない。
今はそういう気持ち。
今後どうなろうが、今ここでお前を追い出したくなったのは事実。
だいたい、なんなんだよ。
「自分より幸せにしてる奴が憎い」だとか
お前の私情でここに来たくせに「現代とは合わない」だとか、そんなこと気にしてられないんだよ。
最初のうちはお前の影響で出た行動も「これは自分の意志でやったことじゃないな」って思ったが、もはやそれも分からない。
なにがなんだかわからない。
強いて言うなら、もう本当にそう考えて行動しているような、そんな感じがする。
いや、やはりおかしい。
私と高橋は別物なのに、なぜかあたかも同じ人のように一つの体の中に入ってる。
これが気持ち悪い。
自分が二つに割れたみたいで、本当に気持ち悪い。
せっかく私だって、普段は頑張ってその辺に居る人となんら変わらない生活してたのに、なんていうかその、あんなものやこんなものを見てあの頃を思い出したかのように私の心が高橋の精神にすり替わって、そうしてまた偽物の私になってしまう。
怖かっただろう。そりゃ気がおかしくもなるだろう。
それは十分理解できる。しかし限度がある。
仕方ないことだが、どうにかしてそのトラウマを私から切り離して、あくまでも「高橋くんの記憶」として、しまっておいてほしい。
私にまで移すものじゃないと思う。
頼むからそうしてくれ。
「こうしなきゃダメだ…」という強迫的な気持ちにはもう囚われたくない。
それが約束できるなら、許してあげるよ